kintoneは他システムと連携可能?できることや方法を解説
業務効率化を向上させるために多くの企業に利用されているkintone。
kintoneの標準的な機能で使うだけでも、業務の手間は多く省くことができます。しかし、他システムと連携させることで、できることの幅をさらに広げることが可能です。
この記事では、kintoneを他システムと連携させることでできることや、連携方法およびプラグインなどについて紹介していきます。
本記事を読み、kintoneで対応できることが増えれば、業務の効率化をさらに向上させることが出来るでしょう。
この記事でわかること
- kintoneをシステム連携することでできることがわかる
- システムの連携方法
- 連携時に抑えるポイント
こんな人におすすめの記事です
- kintoneについての知識、経験が浅い方
- 業務プロセスの効率化を考えている方
目次
kintoneのシステム連携とは?なにができる?
kintoneは、アプリと呼ばれる業務システムの作成が簡単であり、さらにカスタマイズ性が高いなど業務におけるメリットが多くあります。
一方で、kintoneを導入し便利になったものの「さらにこんな機能があればいいのに」という声は多少なりとも存在します。
実はその「あと一歩」を実現させることは可能であり、その方法がシステム連携になります。
システム連携は以下3種類に分けられます。
- kintone内のアプリ間でデータを連携
- kintone内のデータを元に外部ツールと連携
- 外部ツールのデータを元にkintoneへ連携
上記のような方法で連携を行うことで、kintone内のデータを別アプリ・外部ツールと連動させることが可能です。
そのため、別アプリや外部ツールと案件情報の二重入力を削減できるメリットがあります。
また、既存のアプリやサービスとつなぐため、両方をカバーするシステムをゼロから開発するのに比べ時間やコストを大幅に節約可能な点も大きな利点といえるでしょう。
kintoneと連携できるシステム例
それでは実際にどのようなシステムと連携することができるのか、下記の3つの例を紹介していきます。
- 管理システム
- メール配信システム
- 電子契約システム
例①|管理システム「奉行クラウド」
販売管理や会計管理で使用している企業も多い「奉行クラウド」シリーズの中の「商奉行」「勘定奉行」は、kintoneとの連携が可能です。
奉行クラウドでは以下に挙げられるメリットのとおり、現場と管理部門の両方をデジタル化することで業務効率が大幅に改善されます。
<奉行クラウドのメリット>
- 情報をデジタル化して1つに集約できる
- 会計管理などが紙やExcelでの処理が不要に
- 転記がなくなる
また、kintoneと連携することにより、いつでもどこでもアプリから使用ができるようになります。
例えば商談先で入力したことがそのまま商奉行クラウドにも反映されるなど、二重入力の必要がなくなるので業務の生産性も上げることが可能です。
kintoneと奉行クラウドの連携は「奉行クラウドkintone連携用ツール」で簡単に行うことが出来ますよ。
例②|メール配信システム「配配メール」
配配メールとは、メール配信やメールの効果測定、メールの改善機能が搭載されたメール配信システムのことです。
メール配信システムを導入することで、メールが本当に届いているのか、配信結果の分析など、業務の効率化、営業の支援などに繋げることができます。
この機能を利用してメールマガジンの配信などの一斉配信や、セグメント配信などのメールマーケティングに活用している企業も多いかと思いますが、こちらもkintoneと連携が可能です。
kintoneと配配メールを連携することで、kintoneに登録された顧客リストをそのまま活用できます。
kintoneだけではできなかったリストを活用してのマーケティングが簡単に始められるメリットがあります。
また、配信したメールの開封結果もkintoneに連携されるため、kintone上の顧客リストから見込み客の分析もできるなど、営業推進のツールとして活用の幅が広がります。
例③|電子契約システム「クラウドサイン」
契約締結から契約書管理まで可能なクラウド型の電子契約サービスである「クラウドサイン」もkintone連携が可能です。
クラウドサインとの連携で以下のようなことができるようになります。
クラウドサインMAKE:
kintone上の顧客情報や商品情報から簡単に契約書の作成ができ、クラウドサインでシームレスに送信・締結が可能。
クラウドサインFILING:
紙で締結した契約書のデータ、並びにクラウドサインで締結した契約書データをkintoneに取り込むことで、クラウド上で一元管理できます。
このように、契約書の作成はもちろん、請求書、発注書、見積書、納品書などの帳票作成も可能であり、紙での管理からデータによる管理への改善に有効なシステムです。
ここまで紹介した3つの例のように、kintoneと外部システムを連携することで、基幹システムがなく部分業務のみにシステムを使っていたものを、kintoneに情報を集約することが可能になりました。
また、紙での管理から、システムの管理になることでコスト削減にもなる便利なシステムとなっています。
連携の方法
これまで解説した通り、kintoneとのシステム連携は業務改善に大きなメリットがあると言えます。
では実際に連携するにはどのような方法があるのか、このパートで解説していきます。
① アプリ・プラグインによる連携
連携する側が連携に必要なアプリ・プラグインを用意してくれる場合があります。
例えば、システムに申し込みすると、アプリ・プラグインがダウンロード可能になり、それをkintoneにインストールし、手順通りにやるだけです。
とても便利かつ簡単なので、すぐに利用できるのがメリットです。
② システム側の連携
システムによってはkintoneとシステムをマッピングする必要があります。そのため、システム側が設定画面を用意してくれるケースが多いです。
流れとしては、申し込んだ後に連携するシステム側にログインし、「設定」する流れで「連携システム」などのメニューから手順通りに進めるだけで連携設定が完了します。
ただし、簡単であるが連携できる機能の範囲が狭い場合もあるので事前に確認することをおすすめします。
③ iPass・コネクタによる連携設定
iPass・コネクタを利用することで、柔軟性があり、複数のシステムと連携して業務フローを設計することが可能になります。
この方法はツールの習得が必要になる点は認識しておく必要があります。ただし、未経験の方は真面目に取り組むことで可能なレベル感です。
知識を付ける手間がありますが、身に付けることで様々な場面に応用できるので、将来的に内製化を考えている場合にはチャレンジしてみるのもアリかもしれませんね。
④ kintone APIを利用したデータ連携
既存のデータ連携がない場合は、自分たちで作成するという方法もあります。kintoneのAPIは公開されているので、それを利用することにより連携システムを作ることが可能になります。
ただし、プログラミングの知識が必須になるため、できる方がいない場合は、外注などのサービスを検討する必要があります。
kintoneとシステムの連携時に抑えるべきポイント
kintoneとシステムとの連携方法はイメージでき、連携メリットも踏まえて試してみようと検討している方もいるかと思います。
それでは最後に、実際にシステム連携を行う上で抑えておくべきポイントを紹介しますので、導入する際の参考に活用してくださいね。
連携対象のシステムを明確にする
まず、「kintone と繋ぎたいシステムはどんなシステムであるか?」を整理することが最も重要となります。
連携システムを整理する際に「会計システム」などと大雑把に決めるのでなく、どのサービスがいいかなど具体的なサービス名まで情報を特定します。
また、データのやり取りがどのように行われるかまで細分化させることが重要です。
何に困っていて、何が欲しいのかなど、現在管理している情報や管理したいができていない情報を細かくリストアップすることで、必要な連携システムにたどり着くことができます。
また、逆算することで違う意見も出てくる場合もあるので、対象システムを明確にすることは大事になります。
連携のタイミングを考える
次に考えるのは連携のタイミングです。
ほとんどの場合「リアルタイムで連携したい」と考えるでしょう。
しかしながら、リアルタイム連携を実現するためにはkintone上で検出するための仕組みが必要となるなど、システムが膨れ上がり、それに伴い費用も膨大になってしまいます。
そこで、なぜデータ連携が必要なのか、そのデータをどのように活用するのか、そのためにはどの頻度での連携が必要になるのかなど、情報を整理するといいでしょう。
業務の利用頻度によっては、リアルタイムの連携は不要であり、実は1時間おきや半日に一回の連携でも足りるので、むやみやたらに連携するのはおすすめできません。
しっかりと検討する手間はかかりますが、費用にも大きく係わるポイントなので、十分に検討を重ねて最適なタイミングで連携をしてくださいね。
連携方法を決定する|外注や伴走サービスの検討
先ほど紹介したように、連携方法は簡単にできるものからkintone APIでの連携のように、一から行う必要があるものもあります。
連携方法については、特に基幹システムとの連携では十分に考慮する必要があります。
基幹システムとの連携には具体的に「エクセルやCSV使った手動連携」や「プログラミングによる開発」等があります。エクセルやCSV使った手動連携は、基幹システムから書き出したエクセルデータを取り込むという方法です。
この方法は標準機能で利用できる代わりに全て手動で行うため、自社のプログラミングが可能な部門と連携までの手間が必要になります。
自社にプログラミングの部門がないのであれば、自分たちで連携方法を検討するよりも「kintoneに精通した専門業者(伴走サービス)」に依頼する方が無難です。
外注は高いというイメージがありますが、kintoneと連携させるという限定的なものであると安価で可能な場合もあります。
このような伴走サービスについてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
まとめ|kintoneのシステム連携を活用し、業務改善の幅を広げよう!
- kintoneのシステム連携とは
- 連携できるシステム
- 連携方法
- 連携時に抑えるポイント
本記事ではこのような流れで、kintoneのシステム連携について紹介しました。
今まで標準機能だけでは手が届かなかった作業も、システム連携によって大幅に改善することが可能です。
また、今回紹介したシステム連携の他にも、連携の幅は様々あります。自社が今何に困っていて何が必要なのか、問題点を明確にすることでおのずと連携するべきシステムが見つかります。
自社の業務効率を向上させるために、kintoneのシステム連携で業務改善を推進してみてくださいね。
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