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kintoneと連携できるシステムってどんなもの?どうやって連携するの?

kintoneと連携する方法

企業のシステムがオンプレミスからクラウドシステムへの移行が進んでいます。クラウドシステムにすることによるメリットのひとつとして、別のシステムを連携して利用することが比較的やりやすいことがあります。

kintoneもクラウドシステムですが、勤怠管理システム、会計システム、MAツール、チャットツールなど様々なシステムと連携ができます。連携できるとはいえ、どんなことができるの?どうやって連携するの?といった質問も多くありますので、ここではざっくりとした「kintoneの連携」についてお話いたします。

連携によってできること

もちろん連携するシステムによってできることは違います。ただ色々な会社さんから「○○とkintoneは連携できると書いてありました」と要望を伺うことが多い中で、「連携できる」という言葉だけでイメージしている連携と、実際の連携できることが違う、ということが多くあります。

連携するシステムによって項目が固定されているもの、項目を選択できるもの、また連携するタイミングにも違いがあります。

それでも連携することで、転記の手間をなくし誤入力を防ぐことができる、別システムへのログインがなくなる、それぞれに特化した機能を利用できる、など多くのメリットがあります。

例)マネーフォワード請求書×kintone

マネーフォワードと言えば会計システムを思い浮かべるかもしれませんが、kintoneと連携できるのは「マネーフォワード請求書」です。マネーフォワードの仕組みとして、マネーフォワード会計とマネーフォワード請求書は連携はできるものの顧客マスタは別々です。

そのため、kintoneの顧客マスタとマネーフォワード請求書の顧客マスタの連携は可能ですが、kintone→マネーフォワード請求書→マネーフォワード会計という流れで「売掛金」を計上し、マネーフォワード会計に入金された売掛金→マネーフォワード請求書→kintoneという流れで消し込むことになります。

マネーフォワード請求書kintone連携1
マネーフォワード請求書kintone連携2

ちなみにとても注意が必要なのは、顧客マスタの連携はkintone→マネーフォワード請求書への一方通行のため、先にマネーフォワード請求書に登録してある顧客と後でkintoneから連携した同じ顧客が存在した場合、マネーフォワード請求書には同じ顧客が2つ登録されることになります。
このような相互連携でない項目もあるため、注意が必要です。

例)freee会計×kinton

会計ソフトのfreeeとkintoneの連携は直接仕訳が行えます。kintoneで計上した経費精算などをそのまま会計仕訳として利用できるのは便利と思いますよね。

ただ、逆に言えばkintoneできちんと勘定科目を指定する必要があるため、経費清算の際に「飲食代」という内容では仕訳できません。「接待交際費」「会議費」「福利厚生費」など会社の規定に沿った内容で入力するか、または経理の人が仕訳するなどの運用を行うことになります。

連携の設定時にはfreee会計勘定科目、税区分、取引先、部門、メモタグ、セグメント、経費科目、口座と多くの項目をマッピングする必要があるほか、freee会計のプロフェッショナルプラン(47,760円/月)以上のプランへ加入しなければなりません。

会計フリー連携

それぞれのシステムの役割

先の例でもkintoneにもマネーフォワード請求書にもfreee会計にも顧客マスタが存在します。このようなことはとても多くく、システムを連携した際にはそれぞれに被るデータがある場合に「どのデータが正なのか」という視点で運用ルールを定める必要があります。

例えばMAツールやSFAツールとkintoneを連携した場合に、問合せ時や見込み客が契約になるまではMAツール、SFAツールで管理し、契約者以降はkintoneで管理する。などの役割を明確にしておきます。

人事管理システムも、連携した場合には社員情報が両方のシステムに存在することになります。どちらのシステムで何を管理するのか、というようなルールは明確に定めておかないと「どちらが正しい?」という状態が一番混乱を招きます。

具体的な連携の手順

・アプリ・プラグインによる連携

連携するシステム側で連携の設定をアプリやプラグインを用意してくれている場合です。システムを申し込むと設定用のアプリやプラグインをダウンロードできて、それらをkintoneにインストールし、手順通りに設定することで完了します。

kintone内にあるアプリから簡単に接続できるため、とても利用が簡単です。

例)ドキュトーン/株式会社オプロ

帳票出力システム「oproarts(オプロアーツ)」の一部をkintone拡張機能として安価に使えるようにしたシステムが「ドキュトーン」です。Word帳票やExcel帳票、PowerPointを自由に設定して出力することができ、980円/月(1ID×5IDが最小契約数)で利用できるというとてもお得なシステムです。

ドキュトーン連携

例)MF for kintone/マネーフォワード

先にも紹介しましたが、マネーフォワード請求書とkintoneを連携し、kintone上で作成した請求書の一覧画面からボタンをクリックするとマネーフォワード請求書上に請求書は作成されます。

MF for kintoneは連携プラグインの利用料がマネーフォワード請求書とは別に利用料が15,000円/月となります。品目連携・顧客連携・見積書連携・請求書連携・認証用・マスタ取得用と6つのプラグインをそれぞれのアプリに取り込んで設定します。

マネーフォワード連携

・システム側の設定による連携

他システムと連携するための設定画面を用意してくれているシステムも多くあります。申込みをしてログイン情報が届き、ログインして必要情報を設定するのですが、その流れで「連携システム」などのメニューをひらき、選択して手順通りに進めるだけで連携設定が完了します。

多くは、kintoneのフィールドとシステム側の項目をマッピングするようになっていて、そのマッピングできる項目が決められているもの、選択できるもの、後はフィールドの種類が限定されているもの、などに違いがあるため、簡単に連携できるけど「これしか連携できないの?」という場合もあるので注意が必要です。

例)kincone(キンコン)/ソウルウェア株式会社

打刻用アプリがとてもわかりやすく、キンコンの画面にログインすればGPSで打刻位置を地図表示もできる勤怠管理システムです。kintone内に打刻用アプリを設置し、PC画面のアプリでの打刻、スマホアプリでの打刻と業務形態に合わせて打刻することが可能です。

月締めで申請時に承認ワークフローを設定、申請又は承認などタイミングを選んでkintoneの勤怠管理アプリに月でまとめた情報(有給取得、出勤日数、時間外労働時間など)を新規レコードとして自動作成してくれます。

キンコン連携

例)HubSpot(ハブスポット)/HubSpot Japan 株式会社

企業の営業戦略として従来のプッシュ型のアプローチだけではなく、見込客にお役立ち資料などを提供することで関係性を構築していくインバウンドマーケティングの必要性が高まってきている中で、MA・SFA・CRMなどに特化しているHubSpotを使ってセールス活動を行い、受注以降の契約管理をkintoneで行うというような連携は効果的です。

連携はデフォルトではコンタクト(活動履歴)、会社(顧客管理)と2つのアプリを同期できますが、プランや要望に応じて追加のアプリを同期させることも可能です。

ハブスポット連携

・iPass・コネクタによる連携設定

柔軟性があり、複数のシステムを連携して業務フローを設計することも可能です。問合せフォームに入力があったら、kintoneに顧客登録し、ステータスが見積依頼になると見積書を作成してGmailが起動してメールに添付して送付など、定型化する業務は連携して自動で行うことができます。

ツールの使い方を習得するのに経験や勉強は必要となるため、プログラマーの方々やシステムに明るい方々が「簡単」と言っているのと、全く未経験の方ではとらえ方が違いますが、ハードルは低くないので「真面目に取り組めば誰でもできる」と言っても過言ではありません。

例)Yoom/Yoom株式会社

ノーコードで様々なツールと連携し、フローを作成することができます。直観的な操作で人とシステムが連動したワークフローを自由に作成し、SaaS間の連携や書類の発行などの業務をボットが自動的に実行します。

ユームイメージ

例)C-DataCData Software

データの『接続= Connectivity』 はさまざまなシステム間のデータ連携を機能させるために必要なことです。データを接続するためにCData のドライバーとコネクタなら、ASTERIA Warp、DataSpider、Waha! Transformer、Boomi、Informatica、Mule、SSIS といった人気のデータ連携ツール・iPaaS にドロップインで250+ のSaaS、NoSQL、ビッグデータソースへの接続機能を追加でき、必要なデータに素早く、どこからでもアクセスできます。

Cデータ連携

・開発による連携

連携したいシステムのAPI(アプリケーションやソフトウェアとプログラムをつなぐもの)が公開されていれば、連携プログラムの知識がある人が個別に設定することができます。

開発をしてつなぐ場合は、その後のサポートやフォローをしっかりとしてくれる会社さんに依頼することが大切で、ときどき「知り合いでわかる人がいたから」という理由で個人に依頼をして、その後に連絡が取れなくなったという話は身近にあるものです。

個人の趣味で行うのは自由ですが、会社の業務で利用するシステム連携は万が一のトラブルによって大きな損害が発生し、または周りの関係者に迷惑をかけることもあります。kintoneを連携するときにはkintoneに関する知見があり、開発経験が豊富な会社さんに依頼することをお勧めします。

理由として、ノーコードシステムであり、改修などを手軽に行うことができるkintoneはその特性を理解するには携わる経験がないと難しいものになっています。単に要望を聞いて実現するだけの開発とは違う観点での知見が必要となるため、その点には注意をしてください。

まとめ

クラウドシステムの連携は今後ますます加速していくと考えています。何かに特化した専門システムはやはり便利にできていて、kintoneは何でもできるとはいえ、求める事柄の角度を変えた瞬間に何もできないとも言えます。

しかし、連携するためのシステムもまた便利になってきているため、組み合わせて業務を改善していくことができるため、業務設計を間違えなければ効率は上がり、働く方々の助け手となっていきます。

何でも連携すればよいということではありませんが、今までのやり方を頑なに守るのではなく、柔軟にシステムを使いこなす気持ちをもって取り組んでみてはいかがでしょうか(^^)

たけたに
kintoneを軸とした中小企業のDX化サポートをしています。 導入する企業さまと一緒に構築をし、伴走して運用に落とし込むお手伝い、さらに担当者の教育を行っています。 kintoneだけではなく周辺業務の専門システムを連携する業務設計を運用担当者と一緒に考え、仕事をただ義務と責任で行うのではなく、自分の能力を最大限に活かし楽しむ場となることを願いつつサポートしています。
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