kintoneの代理店とは?正規パートナーの種類やパートナー企業になる方法を徹底解説!
kintoneの代理店とは、kintoneアプリの開発や運用、保守を依頼者とともに行う協力企業のことを指します。
kintoneではkintoneの運営元であるサイボウズ社が認める公式の代理店(パートナー)が存在します。
今回の記事ではkintoneの代理店について詳しく解説します。
最後まで読んでいただくことで、kintoneの代理店に関しての知識を得ることができ、kintoneの代理店事業を始めるための一歩を踏み出すきっかけとなるでしょう。
目次
kintoneとは?
kintoneとは、業務アプリを簡単に作ることができる、サイボウズ社が運営するローコード(ノーコード)開発ツールです。
難しいプログラミングの知識がなくてもアプリを開発することができます。また、細かい機能を付け加えたい時には、プログラムを追加で書いて実装することも可能です。
ユーザーのスキルとニーズに合わせた開発方法を選択しつつ、質の高い業務アプリを作るためのクラウドサービスです。
現実問題として、Excelでのデータ管理に手間取ったり、大量のメールを手作業で処理したり…と、事務的な仕事が山積みになって、本当に集中しなければならない仕事にフォーカスできなかった経験はどなたでもあるのではないでしょうか?
このような問題をkintoneを用いることで解決することができます。
業務効率化のアプリをkintoneで素早く作成して効率化し、本当にやらなければならないことに全力を注ぎましょう。
kintoneでは誰でもアプリを作ることができますが、kintoneの代理店に依頼した方がより質の高いアプリを短時間で作成することが可能となるケースがあります。
次の章で、kintoneの代理店について解説します。
kintoneの代理店(パートナー)とは?
kintoneには、kintoneアプリの開発や運用、保守を事業として行う代理店が存在します。この代理店のことを公式ではパートナーと表現しています。
この章では、kintoneの代理店(パートナー)に関する概要を解説します。
kintoneにはサイボウズ公式の代理店(パートナー)が存在
kintoneには、kintoneを運用するサイボウズ社公式の代理店(パートナー)が存在します。代理店(パートナー)とは、kintoneの導入前後のユーザーをサポートする協力企業のことを指します。
- 自社の業務課題はkintoneで解決できるか分からない…
- kintoneは便利そうだけど、本当に自分が使いこなせるのか不安…
- 社内に浸透するアプリを設計する方法について知りたい…
上記のようなお悩みを持ったユーザーに対して、適切なサポートを提供するのがkintone代理店(パートナー)の役割となります。
kintone代理店(パートナー)としてのサービス提供の方法はいくつかあります。一つ目は定額開発です。
定額開発は定額の料金でアプリを開発する方法です。ユーザーから提示された条件を満たすアプリケーションを作成して納品するサービス形態です。
2つ目は伴走サービスです。
伴走サービスは、ユーザーの業務内容や課題から適切なkintoneアプリを構築するための方法を教示したり、ユーザーと一緒にアプリを構築するサービス形態です。
このようにkintoneの代理店(パートナー)といってもサービスの提供方法はさまざまであり、代理店(パートナー)は複数社存在します。
kintoneの代理店(パートナー)は2種類
サイボウズのパートナー制度では、パートナー候補の企業である「レジスタード」とサイボウズ公式の代理店(パートナー)である「オフィシャルパートナー」の2種類が準備されています。
それぞれ詳しく解説します。
レジスタード
レジスタードはkintoneビジネスに興味があり、パートナー加入の準備をしている企業のことを言います。
レジスタードの段階では、正式には、まだサイボウズのパートナー企業ではないことに注意が必要です。
パートナー企業になるためには、まずレジスタードとして登録し、期間中に認定条件を満たすことで公式のパートナーになることができます。
オフィシャシャルパートナー
オフィシャルパートナーはサイボウズが公式にパートナーと認定した企業のことを指します。
レジスタード期間中に認定条件を満たすことでオフィシャルパートナーになることができます。
認定の申し込みをするためには、パートナーのカテゴリーを選択する必要があります。カテゴリーは以下の通りです。
- コンサルティングパートナー
- プロダクトパートナー
- ディストリビューター(現在募集休止中)
カテゴリーを選択したら、以下の条件を満たすことでオフィシャルパートナーになるための面談を受けることができます。
- 条件1:レジスタード登録
- 条件2:実績2件以上
- 条件3(コンサルティングパートナーの場合):kintone認定資格アソシエイト1名以上
- 条件3(プロダクトパートナーの場合):連携サービス認定基準を満たす
面談は、担当者面談そして本部長面談と進みます。ビジネスとして持続可能かどうかを確認されます。
面談ですり合わせが完了し、オフィシャルパートナーとして認定されたら、代理店(パートナー)として事業を開始できます。
kintone代理店(パートナー)の業務内容
この章ではkintone代理店の業務内容を解説します。
kintoneの導入
kintoneの存在を知っていて便利だと思っているけれど、どのように導入したら良いか分からないユーザーに対しては、kintoneの導入からサポートします。
kintoneは複数のコースがあり、コースによって価格はもちろん、利用できる機能も異なります。
ユーザーによってはどのコースが自社に最適なのかを判断できない場合もあります。
kintone運用のプロとしてユーザー企業の状況を考慮しつつ、適切なコースを選択できるようにコンサルティングする必要があるでしょう。
kitoneのアプリケーション開発支援
kintoneアプリの開発支援はkintone代理店の業務の一つです。
kintoneは複雑なプログラミングを行わなくても業務アプリが構築できますが、業務課題を的確に解決できるアプリケーションを容易に構築できるかは別問題です。
まず、業務課題を明確にし、それを解決するための策を考えます。
アイデアが十分に練られたら、kintoneの業務アプリとしてどう実装するかを設計し、実際に実装します。
「業務課題は認識しているけれど、どのようにアプリとして実装したらいいのか分からない」「アプリとして実装したけれど、いまいち業務を改善できていない気がする」など、ユーザーによってアプリ開発に対する悩みは様々です。
悩みを丁寧にヒヤリングして、適切なkintoneアプリを構築できるようにするためのサポートを行いましょう。
kintoneアプリの運用/保守管理
kintoneアプリの運用/保守管理もkintone代理店の業務です。
kintoneはアプリを開発したら終わり、ではありません。これから実際に業務でアプリを利用することになりますのでむしろスタートと言えます。
kintoneアプリを利用する中で新たに見つかったニーズを追加機能として実装したり、トラブルが発生したら原因を追及して対策するなど、長く便利に利用できるための運用/保守管理が必要となります。
また、kintoneアプリの種類によっては、トラブルが発生すると会社に致命的なダメージを与えてしまうものもあるかもしれません。
このような最悪の事態を招かないようにするためにも、定期的なメンテナンスを行ってトラブルが発生しないような仕組みを構築する必要があります。
ユーザーがスムーズにアプリを利用するために運用/保守業務は欠かせないことを認識しておきましょう。
kintoneの使い方に関する講習
kintoneの使い方をレクチャーするのもkintone代理店の役割の一つです。
kintoneで作られるアプリを利用する人全員がアプリの正しい使い方を認知できるようにするために、作成したkintoneアプリの使い方を教える講習を開催しましょう。
また、ユーザーによっては自身でkintoneアプリを開発したいと考えているかもしれません。その場合には、kintoneでアプリを作る方法のレクチャーを求められることも考えられます。
どのような内容を講義するかはユーザーのニーズによって大きく変わります。
ユーザーとの信頼関係を築くためにも、丁寧なヒヤリングと定期的な講習を実施することをおすすめします。
kintoneの代理店(パートナー)になるための流れ
kintoneの代理店(パートナー)になるためには、これから示すステップをクリアしていく必要があります。
この章ではkintoneの代理店になるための流れについて順を追って解説します。
①レジスタードに登録する
kintoneの代理店(パートナー)になるためには、まずレジスタードに登録する必要があります。
レジスタードに登録することでRegistered Portalを利用することができるようになり、提案や学習に関するコンテンツの閲覧が可能となります。
レジスタード段階ではまだ公式の代理店(パートナー)ではないことに注意が必要です。
②2件以上の実績を達成する 200
公式の代理店(パートナー)であるオフィシャルパートナーになるためには2件以上の実績を達成する必要があります。
実績を提示しなければならない理由は、オフィシャルパートナーとなった際にすぐに案件を対応できるのか、どういった規模感の案件を受注できるのかをサイボウズが判断するためです。
基本的には社外契約が望ましいとされていますが、内容によっては自社契約や関連会社との契約も対象になる可能性があります。明確な基準はないため、まずはRegistered Portalからエントリーシートを提出しましょう。
③kintone認定アソシエイト資格を取得する
コンサルティングパートナーとしてオフィシャルパートナーになるためにはkintone認定資格アソシエイトを取得している人が組織に最低1人以上在籍する必要があります。
アソシエイト資格の取得は必須条件となっているため、なるべく早い段階で取得を目指しましょう。
資格の詳細については次の章で分かりやすく解説しています。
④kintone連携サービス認定を受ける 400
プロダクトパートナーになるためには、kintone連携サービス認定基準を満たす必要があります。
kintone連携サービス認定基準に記載されている内容の一部を以下に列挙します。
- 標準機能だけでは実現できない機能を備えていること
- kintoneをもっと便利に活用できる機能を備えていること
- サイボウズの定める「セキュアコーディングガイドライン」を遵守していること
- kintoneの外にデータを保存しない、もしくは保存する場合にはその理由を一般公開していること
など
kintoneを安全に利用できる連携サービスであることを示す必要があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
⑤面談を受ける
実績の達成と各パートナーの条件を満たしたことを確認できたら、書類提出の後、面談となります。
面談は担当者面談と本部長面談の2段階となっており、kintoneのオフィシャルパートナーにふさわしいかを確認されます。
顧客実績や横展開できるサービスがあって、ビジネスとしての持続可能性が担保できるかが注目されます。
面談が終わり規約に同意したらオフィシャルパートナーに認定され、kintoneの代理店としてビジネスを開始することができます。
kintone認定資格とは?
kintoneにはサイボウズ社が運営する、公式の認定資格があります。
kintoneに関する基礎知識と各分野の専門技術をもとに、kintoneを活用した業務の効率化や改善、チームワークの向上に関するスキルを証明することができます。
この章ではkintoneの認定資格について解説します。
認定資格の種類
kintone認定資格は全部で4段階6種類あります。レベルに応じて資格を取得することができます。また、上位資格を受験するためには下位資格を保持している必要があります。
それぞれの資格の概要を紹介します。
アソシエイト
アソシエイトはkintone資格の中で最も基礎的な知識を問われる認定試験です。
アソシエイトを取得することで、kintoneの基礎的な知識とkintoneを活用した業務改善スキルがあることを証明できます。
資格取得の勉強を通してkintoneの知識を習得できますので、まだkintoneに対する知識が浅い人でも受験する価値があります。
また、コンサルティングパートナーとしてオフィシャルパートナーに認定されるためには、最低1人、アソシエイトの資格を持った人が組織にいなくてはなりません。
アプリデザインスペシャリスト
アプリデザインスペシャリストは、アソシエイトの上位資格で、主にkintoneを用いたビジネススキルを問われる試験となります。
kintoneの運用・保守の経験がある人を対象とした資格です。
アプリデザインスペシャリストの資格を保持することで、kintoneを用いて業務課題を解決できるスキルを持っていることを証明できます。
カスタマイズスペシャリスト
カスタマイズスペシャリストもアソシエイトの上位資格です。こちらは、kintone開発スキルを証明することができます。
kintoneAPIの使い方やkintoneのカスタマイズに関する知識を有した人を対象とした資格試験です。
カイゼンマネジメントエキスパート
カイゼンマネジメントエキスパートは、アプリデザインスペシャリストの上位資格です。kintoneを活用して継続的な業務改善ができるかを問われる試験に合格することで、資格を取得することができます。
現在受験できる最上位の認定資格の一つとなっています。
システムデザインエキスパート
システムデザインエキスパートはカスタマイズスペシャリストの上位資格です。kintoneを用いたプロジェクトの推進スキルを証明することができます。
構築プロジェクトを安全で効率的に実行できるか、運用や保守時にトラブル発生原因の追求ができるかどうかを問われる試験を通過する必要があります。
こちらもカイゼンマネジメントエキスパートと同じく、現在受験できる最上位の認定資格の一つとなっています。
ビジネスソリューションアーキテクト
ビジネスソリューションアーキテクトとは、カイゼンマネジメントエキスパートとシステムデザインエキスパートの上位資格です。
まだ準備中の認定試験であるため、詳細な情報が分かり次第、記載します。
受験方法
kintone認定資格は受験資格がある資格であれば、オンラインまたはテストセンターで受験することができます。
試験を受験するためにはピアソンVUEに登録する必要があります。ピアソンVUEに登録が完了したら、所望の認定試験を申し込み、受験します。
受験結果はその場で確認可能で、合格できれば、ピアソンVUE上で認定証を受け取れるようになります。
学習の流れ
kintone認定試験に合格するための学習方法は人それぞれですが、アソシエイトに関しては公式で学習コンテンツが準備されています。
まずは、30日間無料のお試しサービスを活用してkintoneの基本的な利用方法を確認します。
kintoneのシステムに触れることができたら、kintone試験対策動画やkintone認定アソシエイト試験対策テキストで学習を進めましょう。
また、一通りの学習が終わったら、アソシエイト試験の知識がどのくらい身についているかを確認するための練習問題にチャレンジするのもおすすめです。
伴走ナビでkintoneに関する知識を身につけよう!
伴走ナビではkintoneの開発・運用を行う代理店を目指す方に対する教育講座を提供しています。
教育講座を受けることで学習時間の短縮が可能であり、代理店になるための知識を効率的に習得することができます。
伴走ナビの伴走者教育講座は、模擬案件を実践形式で学べる「模擬案件シミュレーション講座」とkintoneの構築を基礎から学ぶことができる「kintone構築講座」がセットになった、質の高い講座となっています。
個別面談を受けることもできるため、一人ひとりに寄り添った教育を受けることができます。
kintone開発に関する学習を加速させたいとお考えのあなたにはぜひ、伴走ナビの伴走者教育講座をおすすめします。
まとめ:kintone構築のノウハウを習得しよう
この記事ではkintoneの開発や運用を行う代理店(パートナー)について解説してきました。
kintoneの代理店であるオフィシャルパートナーになるためにはサイボウズ社から認定を受ける必要があります。
認定を受けるためには実績とkintoneに関する知識の会得が必要不可欠です。
kintoneの代理店になることをお考えの方は、ぜひ伴走ナビにお問い合わせください。一緒に、kintoneのオフィシャルパートナーになるための一歩を踏み出しましょう!
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