kintoneで勤怠管理はできる?アプリの作り方や導入事例、注意点を解説!
この記事では、kintoneを活用した勤怠管理の方法とその効果、さらには外注のメリットまでを解説します。具体的には以下のとおりです。
・kintoneでの勤怠管理の実現可能性
・カスタマイズによる業務効率化の事例
・自社開発と外注の比較
上記の情報を得ることで、あなたの業務はよりスムーズかつ効率的になるでしょう。最後まで読んでいただくことで、kintoneを利用した勤怠管理システムの導入についての概要を知ることができますよ。
🔳この記事でわかること
kintoneで勤怠管理を行う方法
kintoneの勤怠管理が向いている場合と向いていない場合
kintoneで勤怠管理アプリを作成する手順
kintoneで勤怠管理を行っている事例
🔳こんな人におすすめの記事です
kintoneで勤怠管理を行う方法を知りたい方
kintoneの勤怠管理が向いているケースを知りたい方
kintoneで勤怠管理をおこなっている事例を知りたい方
目次
【結論】kintoneで勤怠管理アプリを作成できます
kintoneを活用すれば、勤怠管理アプリの作成が可能です。特に「タイムカード」アプリは、勤務時間の自動計算、スマートフォンでの申請・承認機能、さらにICカードとの連携も可能となっています。これにより、従業員は出勤・退勤時刻を簡単に記録し、管理者はこれらのデータを効率的に管理できます。
また、トヨクモの「フォームブリッジ」 を利用することで、kintoneユーザーでない人も出退勤の打刻が可能になり、より幅広い環境での勤怠管理が実現します。
オンラインでの出退勤管理は、場所を選ばずに行えるため、テレワークやフレックスタイムの普及にも対応しています。紙の管理が不要となることで、作業の効率化だけでなく、環境保護にも貢献できる点も魅力です。
kintoneの勤怠管理が向いているパターン
kintoneによる出勤管理は可能ですが、すべての企業に取って最適な管理方法という訳ではありません。
そこでまずはkintoneでの勤怠管理が向いている以下の3パターンについて解説いたします。
- すでにkintoneを全社で使用している場合
- kintoneを他の業務改善にも検討している場合
- 従業員が少ない場合
すでにkintoneを全社で使用している場合
1つ目のパターンは、別の目的ですでにkintoneを全社で使用している場合です。この場合、勤怠管理をkintoneで行ったとしても追加費用はかからないため、導入のハードルが低いといえます。
また現行で使用している勤怠管理システムをkintoneに統一化できる可能性もあります。一般的な勤怠管理システムツールの相場は、1ユーザーあたり月額200〜500円程度ですが、すでにkintoneを導入している場合はこれが不要となります。従業員が100名の場合、月に2~5万円、年間で20~60万円のコストを削減できるのはメリットといえるでしょう。
kintoneの利用料金は1ユーザーにつき月額1,500円(税別)なので、勤怠管理のためだけに導入する場合は割高ですが、すでに全社使用している場合は積極的に検討するのをおすすめします。
kintoneを他の業務改善にも検討している場合
2つ目のパターンは、他の業務改善も含めてkintoneの利用を検討している場合におすすめです。
理由としては、1ユーザーにつき月額1,500円(税別)というkintoneの料金体系上、勤怠管理以外も合わせて検討している場合にはコストパフォーマンスが高くなります。また、システムを管理する工数を減らせる点もおすすめする大きな理由になります。
例えば、勤怠管理と売上管理を別システムで行う場合、契約や運用に関する手続きや社内マニュアルの整備など、管理業務がシステムごとに必要です。一方で、複数の業務をkintoneにまとめれば、それぞれに必要な管理工数を削減できます。
そのため、勤怠管理以外の業務改善も含めてkintoneの導入を検討している場合には非常におすすめですよ。
従業員が少ない場合
3つ目のパターンは、従業員が少ない場合です。
kintoneは最小5名からのユーザー単位で契約が可能なシステムです。また、初期導入費用は0円となります。そのため、数十名~100名規模の企業の場合には、低コストで導入できるのでおすすめです。
仮に社員20名の会社で導入した場合、月額30,000円で運用ができることに加えて、その他の業務管理システムも兼ねることができるため非常にお得といえるでしょう。また、kintoneは30日間の無料期間もあるので、実際の使用感を試せる点もおすすめできるポイントですよ。
kintoneの勤怠管理が向いていないパターン
続いてkintoneでの勤怠管理が向いていない以下の3パターンについて解説いたします。
- 大量のデータ処理が必要な場合
- 標準機能以上の追加機能が必要な場合
- 既存のシステムと連携させる必要がある場合
大量のデータ処理が必要な場合
大企業や多くの従業員を持つ組織のように大量データ処理が必要な場合は向いていません。中小企業向けに設計されたkintoneは、大規模なデータ処理には最適化されていないため、膨大な勤怠データを扱う場合、読み込み速度が遅くなったり、処理能力に限界があったりすることがあります。
特に、勤怠データの集計や分析を頻繁に行うと、システムの遅延や不具合のリスクが増えます。そのため、組織の規模やデータ量が大規模になる場合にはkintoneでの勤怠管理はよく検討する必要があるでしょう。
標準機能以上の追加機能が必要な場合
標準的機能以上のカスタマイズが必要になるケースも注意が必要です。
例えば、複数の勤務形態を採用していたり、業務プロセスに応じた出勤状況の報告や休暇申請の承認フローの調整などに対応する場合は、勤怠管理アプリをカスタマイズする必要があります。ただし、このカスタマイズには専門知識が必要な場合があり、内部リソースや外部専門家の協力が必要になることがあります。
また、カスタマイズによりシステムが複雑化すると、メンテナンスやアップデートの際に対応が難しくなる可能性もあります。これらのことを踏まえた上で、勤怠管理システムとしてkintoneを採用するのかよく検討する必要があるでしょう。
既存のシステムと連携させる必要がある場合
kintoneを使った勤怠管理では、既存システムとの連携が必要な場合は注意すべきです。特に、給与計算システムとの連携を考えた場合、勤怠データを正確に転送する必要があります。
しかし、異なるシステム間ではデータ形式やセキュリティ面での課題が生じ、これらの課題に対処するためには、API連携やデータマッピングなどの工夫が求められます。
API連携などの技術的な対応には一定レベルの知識・スキルが求められるため、自社で対応しきれない可能性もあります。このように、既存システムとの連携が必要な場合にはシステム構築や運用方法を外部委託する必要性も考えられるため、慎重な検討が必要となるでしょう。
kintoneで簡単に!勤怠管理アプリ作成のステップ
kintoneで勤怠管理アプリを作るには、まずkintoneにログインし、アプリストアから「タイムカード」アプリを選びます。次に、必要な設定を行い、勤務時間の自動計算や申請・承認機能を設定します。これで、簡単に勤怠管理アプリの基本が完成です。
作成する目的を決める
勤怠管理アプリをkintoneで作成する際、明確な目的を設定することが重要です。例えば、テレワークやフレックスタイム制度をサポートするため、出退勤の記録を簡素化し、正確な勤務時間の計算を目指すことができます。また、従業員の勤務状況をリアルタイムで把握し、効率的な人員配置や業務管理を行うことも目的に含まれます。
これらの目的を明確にすることで、アプリの機能や設定を最適化し、組織のニーズに合った勤怠管理システムを構築できます。
必要な機能を洗い出す
勤怠管理アプリをkintoneで構築する際に必要な機能を洗い出すことは、アプリの効果を最大化するために不可欠です。まず、勤怠管理に関する具体的な機能は一体何なのかを理解しなければいけません。例えば、出勤・退勤の打刻機能、勤務時間の自動計算、休暇申請のプロセスなど、基本的な機能を考慮する必要があります。
さらに、従業員の勤務状況を一覧表示するダッシュボードや、勤務報告書の自動生成機能など、特定の要件に応じた追加機能も検討することが求められます。注意点としては、機能が多すぎるとアプリの操作が複雑になり、うまく使いこなせない可能性があるため、必要最低限かつ効果的な機能に絞ることが重要です。
実装する
kintoneで勤怠管理アプリを具体的に構築し、運用していきましょう。まず、アプリストアから勤怠管理に適したアプリを選択し、社内のニーズに合わせてカスタマイズします。考慮すべき点は、必要な機能を正確に組み込むことです。また、実装時には従業員への使い方の説明や、システムのテスト運用を行うことが重要です。
そして、システムの不具合を早期に発見し、スムーズな運用開始を目指します。効率的な勤怠管理を実現するためには、これらのステップを丁寧に実行することが非常に有効です。
公式サンプルアプリ「タイムカード」ですぐに利用できる
kintoneの公式サンプルアプリとは、ユーザーがkintoneの機能を最大限に活用するための参考モデルを指します。公式アプリは、特定の業務プロセスや管理システムの基本的な機能を利用でき、ユーザーはこれらを自由にカスタマイズできます。
kintone上で勤怠管理を行う際は「タイムカード」が便利です。このアプリは、初期設定を簡単に行い、すぐに利用開始できる点が魅力。出勤・退勤時間の記録はもちろん、休憩時間や残業時間の管理も可能です。また、個々の従業員の勤怠データを一覧で確認できるため、管理者にとっても効率的です。
このアプリを活用することで、勤怠管理の手間を大幅に削減し、業務の効率化を図ることができるでしょう。
kintoneで勤怠管理アプリを作るメリット
kintoneで勤怠管理アプリを作ると、カスタマイズ性が高く、自社のニーズに合わせた柔軟な勤怠管理が可能になります。また、操作が簡単で、社員の利用もスムーズです。
勤務時間を自動計算できる
勤務時間の自動計算機能が大きなメリットです。出勤と退勤の時刻を入力するだけで勤務時間が自動計算されます。時間計算のミスを防ぎ、労務管理の精度を向上させます。
また、管理者は勤務時間データをリアルタイムでチェックでき、労働時間の適正管理に役立つでしょう。従業員と管理者の双方にとって、働きやすさと効率的な管理を実現する便利な機能です。
ログを残せる
詳細なログ機能を備えています。従業員の出勤・退勤時間や休憩、残業のログを簡単に記録できます。収集されたデータは自動保存されるため、いつでも確認が可能です。
この透明性の高い記録方法は、労働時間管理や法令遵守を容易にし、従業員も自分の勤務状況を把握しやすくなります。結果として、労働環境の改善につながり、従業員の満足度に貢献できます。
スマホでも申請の承認が可能
アプリを使用すると、スマホで勤怠管理が簡単にできます。従業員はどこにいても出勤・退勤の打刻や休暇申請が可能です。管理者はリアルタイムで確認し、承認ができます。勤怠管理が効率的になり、業務運営がスムーズになるでしょう。申請や承認のログも残るので、履歴の追跡が簡単に行えて、透明性のある管理が実現します。
特にテレワークやフレックスタイムを取り入れている企業にとって、このアプリは勤怠管理を柔軟かつ効率的にするための重要なツールです。
ICカードとも連携できる
kintoneの「タイムカード」アプリは、kincone(キンコン)と連携することによって、ICカードでの打刻で連携ができるため、サッと使えて便利な特徴があります。従業員はNFCカードや交通カードを使い、端末にかざすだけで出退勤を記録できます。この方法は勤怠管理の正確性を高め、作業の手間を減らすことが可能です。
また、kintoneユーザーでなくてもkincone(キンコン)のユーザーであれば使えるため、アルバイトやインターンの従業員も対象です。このシステムにより、勤怠データを一元管理し、業務の効率化に繋がります。
kintoneで勤怠管理を行っている事例
多くの企業が勤怠管理の効率化に取り組んでいます。kintoneの活用は、この分野で革新的な解決策をもたらしており、その事例は増加傾向にあります。kintoneを導入することで、企業の業務はどのように変わるのでしょうか。この質問に答えるため、具体的な事例を紹介します。
kintoneの勤怠管理で建設業で給与計算の工数を3/4削減した事例
ペパコミが対応した事例の1つで、kintoneの勤怠管理で給与計算の工数が大幅に削減した例を紹介します。
こちらの企業では、勤怠管理システムを導入してはいたものの、会社独自の勤怠集計ルールに対応しきれずに結局はExcelで再集計していた状態でした。工数もかかる上に、入力漏れ・計算ミスが発生してしまうのが大きな課題でした。
そこでkintoneで独自の会社ルールに対応できるよう、カスタマイズした勤怠管理システムを導入。
具体的には、
・タイムカードのデータを自動で集計する機能や入力漏れを検知できる機能の追加
・会社の休日を色分けして管理するカレンダー機能を実装
・残業時間を管理し一定時間を超えると従業員と管理者に自動通知が届く
といった機能を導入しました。
これにより、勤怠データ集計の業務効率が大幅に向上し、給与計算にかかる工数が75%削減。また、データの正確性が向上し、法令遵守も強化された事例となります。
参考| 建設業で給与計算の工数を3/4削減した事例をご紹介_Vol415
kintoneで勤怠管理を行って仕事の効率化を図った事例
株式会社現場サポートは、建設業向けのソフトウェアとクラウドサービスを提供しています。彼らは勤怠管理を効率化するためにkintoneを導入しました。導入前はExcelで勤怠管理を行い、フレックスタイム制度の利用時には別途報告が必要で、月末のチェック作業に時間がかかっていました。しかし、kintone導入後は勤怠管理が簡素化され、作業時間が93%削減される結果となりました。
これにより、以前は人力で行っていた勤怠管理のチェック作業が1秒で完了するようになったのです。勤怠管理のシステム化は、社内でのkintoneの活用意識を高め、他の業務改善への意識も向上しました。永田氏はkintoneの導入とカスタマイズを通じて、自身のキャリアにも大きな変化をもたらしました。
この事例は、kintoneが勤怠管理の効率化にどのように貢献するかを示しています。複雑な勤怠管理をシンプルかつ効率的に行うことで、業務の生産性が向上し、従業員の働きやすさも改善されることがわかります。
複雑な勤務体系をkintoneで汎用的に管理している事例
現代のビジネス環境では、フレキシブルな勤務体系が求められています。そんな中、kintoneを活用して複雑な勤務体系を効率的に管理している事例があります。例えば、ある企業では、従業員の勤務形態が多様で、シフト管理が複雑化していました。しかし、kintoneを導入することで、勤務パターンを柔軟な設定と管理の容易化を実現しました。
導入前は、紙やExcelでの管理が主流で、情報更新が遅れがちで、時間がかかっていましたが、kintoneによる一元管理でリアルタイムの情報共有が可能になり、従業員は自身の勤務状況を随時確認できるようになりました。管理者もシフト調整を迅速に行えるようになり、業務効率と従業員の満足度の向上に大きく貢献したのです。
さらに、kintoneのカスタマイズ機能を活用することで、企業独自の勤務ルールに合わせたシフト管理システムを構築。従来、手作業で行っていた複雑な計算も自動化されたため、ミスの削減と時間の節約が実現しました。この事例は、kintoneが複雑な勤務体系の管理にいかに適しているかを示しています。導入による業務効率化と従業員の働きやすさの向上は、企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
iPadで誰でも簡単に出退勤!カスタマイズでより便利になった事例
木村屋總本店は、古いシステムと遅いネット回線による業務効率の低下に直面していました。この問題を解決するために、kintoneを導入し、iPadを活用したクラウドソリューションに切り替えたのです。この変更により、店舗と本部間の情報伝達が大きく改善されました。
導入前、同店は古いPCと遅いネット回線により業務に時間がかかっていましたが、kintoneの導入後は約80の帳票を4つのアプリに整理し、iPadで簡単に操作できるようになりました。これにより、店舗スタッフは迅速に出退勤の記録や発注などの業務を行えるようになったため、業務効率が大幅に向上しました。
また、kintoneのカスタマイズ機能を活用し、出退勤アプリをはじめとする各アプリを直営店のニーズに合わせて調整を行いました。スタッフはiPadを使って直感的に操作ができ、情報共有もスムーズに改善されたのです。店舗のレイアウトなどの画像共有も可能になり、本部でのチェックが容易になりました。
この事例から、kintoneとiPadを組み合わせることで、古いシステムからの転換がスムーズに行え、業務効率が大幅に向上することがわかります。また、カスタマイズにより、各店舗の特定のニーズに応えることが可能になり、より使いやすい環境を実現することができました。
自社で作るのが難しい場合には外注もおすすめ
kintoneのカスタマイズは、技術力やリソースの不足から自社で行うのが難しいことがあります。そのようなとき、外注は効果的な解決策となります。外注のメリットには、専門家による高品質な開発、時間とコストの節約、社内リソースの効率的な活用が含まれます。
一方、自社での開発は、社内ニーズや業務プロセスへの深い理解に基づき、細かな要望に応えやすいという利点があります。また、社内スキルの向上にも繋がりますが、専門知識や開発リソースの準備が必要であり、品質の不安定さが課題です。
上記の問題を外注によって解決し、kintoneの機能をフルに活用することができるでしょう。
伴走ナビではkintoneの外注に関する相談を承っています!ぜひ一度ご相談ください!
kintoneで勤怠管理しよう!
この記事では、kintoneを活用した勤怠管理の可能性とその具体的な方法について詳しく解説してきました。
kintoneを用いることで勤怠管理が可能であり、それが業務の効率化に大きく貢献できます。kintoneのカスタマイズ機能を活用することにより、社内固有のニーズに合わせた勤怠管理システムを構築できる点が非常に有効です。
また、kintoneのカスタマイズやアプリ開発において、自社での開発が難しい場合は外注も有効な選択肢であるという点です。外注には専門知識を持つプロフェッショナルによる高品質な開発や時間とコストの節約などのメリットがあり、賢い選択肢と言えるでしょう。ぜひ、kintoneを活用して勤怠管理をしてみてください。
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