内製化のメリット・デメリットは?外注との比較やおすすめツールも解説
近年、生産性の向上やコスト削減で注目を集めている「内製化」ですが、具体的にどのような事なのか理解していない人も多いのではないでしょうか?
また、内製化と外注の違いやそれぞれのメリットが分からず、結局どうすればいいのか悩んでいる企業担当者もいるでしょう。
そこでこの記事では、内製化についてのメリット・デメリット、外注との比較について紹介をしていきます。この記事を読むことで内製化について詳細を理解できるだけでなく、内製化に適したツールを知り、活用することもできるでしょう。
この記事でわかること
- 内製化のメリット、デメリット
- 内製化と外注の比較
- おすすめのノーコードツール
こんな方におすすめの記事です
- 経営改革を検討している方
- システム開発を内製化と外注で迷っている方
目次
内製化とは
内製化とは、簡単にいうと「外部に頼んでいた業務を自社で行うこと」です。社内で使用するシステムなど専門的な知識を必要とする業務は、基本的に外部の企業に依頼して対応・運用してもらうパターンが多いかと思います。
ですが、最近では外部に依頼するコストを削減させるために、社内でできるようにする(=内製化)といった取り組みが注目されています。内製化には、業務効率化や経費削減など、様々な面でメリットを得られることができるため、今後さらに広がっていく取り組みです。
この記事ではわかりやすく説明するために、「社内システムの内製化」を例に解説していきます。
内製化のメリット
内製化を行うメリットは以下の5つになります。
- 業務スピードの向上
- 臨機応変な対応が可能
- コストの削減
- 社内の業務ノウハウが蓄積
- セキュリティの強化
内製化を考えている方は、参考にしてみてくださいね。
メリット①|業務スピードの向上
内製化では、社内でシステムの作成や運用後の変更・調整ができるので業務のスピードは格段に向上します。
外注に頼んだ場合、調整を依頼している間は業務が進みませんが、内製化では社内で完結させることができるので開発・改善をスピーディーにくり返し行えるのがメリットです。
また、社内の業務に適した改善が可能な点や、システムを活用した際の情報共有などもスムーズにできるためDXの推進にも繋がるといえるでしょう。
メリット②|臨機応変な対応が可能
業務の内容は日を経つごとに変化していきます。その中で、外注に依存しているとイレギュラーな事が起きた場合、対応してもらうのに時間や追加のコストがかかってしまいます。
その点内製化をしていれば、即時に対応が可能です。そのため、効率性や業務への影響をできるだけ下げずに済むの大きなメリットといえます。
メリット③|コストの削減
今まで外注に頼んでいたことを内製化することで、外注に頼んでいた分のコストが削減されます。特にシステム開発など、専門性を必要とするIT関連業務を内製化させることで、コスト削減の効果を実感しやすいです。
一方で内製化によっても、自社内で新たにコストが発生するのは理解しておきましょう。それでも、長期的に内製化することができれば、コスト削減効果はより大きくなると期待できますよ。
メリット④|社内の業務ノウハウが蓄積
外注に頼んでいる場合、エラーや改善点も全て対応をしてくれるため、そこに労力はかかりません。しかし、簡単に解決してくれる反面、業務に対するノウハウや知識が社内に蓄積されず、外注先がいなければシステムの改善は実現不可といえるでしょう。
内製化を行うことで、発生する問題や改善点を、社内で修正・変更など対応することでノウハウが蓄積されます。社内で解決できる=変化に強くなるということであり、単なるトラブル対応ができるだけでなく、新たな業務が発生した場合にも対応できるのは強みとなるでしょう。
メリット⑤|セキュリティの強化
外注に頼むということは、様々な情報を外に出すことになります。そのため、情報漏洩などのリスクが発生しますが、内製化させることでそのリスクをなくすことが可能です。
現代において企業情報は「かなり重要な資産」といえるため、できるだけ情報を外部に出さずに済むように内製化によってセキュリティ強化することも一つの手といえます。
内製化のデメリット
内製化のデメリットは以下の3つになります。
- 社内のノウハウや人材育成に時間を要する
- 初期設備や人件費が発生
- システムの品質維持が難しい
メリットだけではなくデメリットも把握したうえで、内製化の実施を検討してみてください。
デメリット①|社内のノウハウや人材育成に時間を要する
内製化ではIT関連の知識がない人を一から育成する必要もあるため、適性のある人材を集めたり、研修を行ったりと、時間とコストがかかります。
時間をかけても結局要望するレベルまで育たない場合やそもそも希望者がいない場合もあり、その場合にはあらためて人材を採用する必要も。このように、時間とコストだけが失われる可能性もある点はデメリットといえます。
デメリット②|初期設備や人件費が発生
内製化をするにあたって、初期設備や人件費も注意が必要です。例えばシステムを運用するために人数分のパソコンやサーバー、ソフトなどを揃える必要があるため、初期費用は事前に把握しておかなければなりません。運用の為に新たに雇った人材がいたり、担当者の残業が増えた場合の人件費も考慮すべきです。
ただし、設備に関しては初期費用を抑えるためにレンタルを検討するのも一つの手になるので、費用対効果を計算してみてもよいでしょう。
デメリット③|システムの品質維持が難しい
外注に頼む場合に比べ、内製化した初期段階ではシステムの品質は低くなる傾向にあります。そもそも専門家が開発したシステムと、一から勉強して作ったシステムに差が出るのは仕方がありません。
少しでも品質を下げないためにも、継続的な人材育成の設備や強化が必要になります。後述しますが、ノーコードやローコードのシステムを選定することで難易度を下げられるので検討するとよいでしょう。
内製化と外注とのメリット・デメリットを比較
内製と外注とのメリットデメリットを以下にまとめてみました。
- 内製化と外注のメリット・デメリット
- 内製化・外注の判断ポイント
無駄な時間やコストを掛けないためにも、参考にしてみてください。
内製化と外注のメリット・デメリット
ここでは先に挙げた内製化のメリット・デメリットに加えて外注のメリット・デメリットも表にまとめました。
🔳内製化のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・業務スピードの向上・臨機応変な対応が可能 ・コスト削減の可能性 ・社内の業務ノウハウが蓄積 ・セキュリティの強化 | ・ノウハウや人材育成に時間を要する ・初期設備や人件費が発生 ・システムの品質維持の難易度が高い |
🔳外注のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・人件費や設備費など固定費のコスト削減 ・専門性の高い企業に任せられるので自社の弱点を補える ・IT関連など優秀な人材採用の手間が省ける | ・品質維持のコストが掛かる ・希望するタイミングで発注できないなどスピードに欠ける場合がある ・自社ノウハウが育たない |
このように、どちらもメリットとデメリットがある点を理解することが重要です。これらをふまえて、自社のシステムを内製化すべきかどうかを判断する必要があるでしょう。
内製化・外注の判断のポイントは?
内製化すべき判断のポイントは下記の通りです。
- コスト面
- 人材確保
- 業務継続性
- 業務の範囲
外注はコストが大きいと思われがちですが、内製化でもコストが掛からないわけではありません。そのため、内製化した場合と外注した場合と両方でシミュレーションを行っておくとよいでしょう。その際に人材が社内から確保できるのか、改めて採用する必要があるのかもポイントになるので、しっかり検討する必要があります。
業務継続性の観点からいうと、長期間使用するシステムでは内製化をさせる方がノウハウや知識が社内に蓄積されるためメリットが大きいといえます。逆に、短期間しか利用しないシステムの場合は、ノウハウの蓄積に影響は出にくいため外注に頼む方が妥当です。
最後に内製化をおこなう業務の範囲ですが、ここで重要なのは「すべての業務を内製化させる必要はない」ことを理解する点です。内製化と外注それぞれのメリット・デメリットを把握し、状況や業務内容によって使い分けるのがポイントになります。
内製化におすすめのノーコードツール “kintone”
内製化におすすめのノーコードツール「kintone」について以下の2つを紹介します。
- kintoneの特徴・できること
- 内製化にkintoneがおすすめな理由
内製化を検討している方は、参考にしてみてください。
kintoneの特徴・できること
kintoneの特徴としては、ドラック&ドロップで感覚的に操作できるので、IT未経験な人でも容易にアプリを作成することができます。
このkintoneはノーコードツールに分類され、プログラミングコードなど専門的な知識が不要で、自社の業務に合った業務システム(アプリ)が作成できる柔軟性の高いツールになっています。
具体的には日報作成や在庫管理など、幅広い業務内容に対応できるため、一部業務から導入(スモールスタート)することができるのも特徴といえるでしょう。
内製化にkintoneがおすすめな理由
kintoneは専門知識がなくとも直感的に操作できることで、時間やコストを抑えながら人材育成が可能です。また、標準機能でカバーできない部分を、プラグインというオプションで容易に対応することができるため、拡張性・柔軟性に優れています。
ただ、なんか簡単そう!と思いつつも、実際の業務において本当に活用できるか不安な方もいると思います。
その点に関しても、kintoneでは「伴走パートナー」というサービスがあります。
伴走パートナーでは、伴走支援を行うパートナー企業が実際に自社の内製化までお手伝いするサービスになっています。そのため内製化を視野に入れている場合はかなり心強いサービスなので、一度検討してみるのもおすすめですよ。
内製化のメリット・デメリットを理解し、最適なツールを導入を検討しよう
- 内製化のメリット・デメリット
- 内製化と外注はどっちがいいのか
- 内製化におすすめのノーコードツール
本記事では、上記の流れで内製化について紹介していきました。
内製化にも外注にもメリット・デメリットはあります。状況や業務内容など、内製化の範囲を決めて外注との使い分けをすることが妥当です。
内製化を実施する場合は、kintoneなどのノーコードツールを活用することで時間やコストを抑えて人材を育成することができます。
内製化を考えている企業の担当者は、本記事を参考に一度検討してみてはいかがでしょうか?
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