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企業のDX!kintoneを活用した具体的は方法を解説!

企業のDX

「DX推進」「DX化」を進めている企業さんが増えてきました。

中小企業の多くが登録いる地域の商工会議所でも「DX」と名の付くセミナーも増えたこともあり「DX推進課」といった部署を設置する企業さんも多くなりました。
kintoneはノーコードツールで、プログラミングの知識が不要で、Excelの操作ができる人であれば十分に使えるということもあり、DXのためのシステムとしてkintoneを採用している企業さんも多くおられます。

しかし、中には思ったほどの効果が出ていない、DXが進んでいるという実感が持てないといった悩みも同じくらい多く耳にしています。

kintoneはDX化を進めるために適しているシステムですが、その理由とkintoneを使ってDXを進める具体的な方法をわかりやすく解説します。

大前提となる「DX」の考え方

DXの三段階

DX(デジタルトランスフォーメーション)の概念としては「デジタル技術によって組織を変革すること」というとても曖昧なものが定義されています。全体感をわかりやすくすると次の3ステップになります。

【ステップ1】紙の記録をなくし、デジタル化する

デジタイゼーションと言われるステップ1はアナログのデータをデジタル化することになり、申込書や作業点検記録など、紙に書いてそのまま紙で保管しているものをできるだけ減らして、紙で書いたとしてもデジタル入力して他の業務に使える形にしておく、又は紙をスキャンなどによりデジタル化した記録として保管するなど、紙を紙だけの状態で保管するのをやめていこう、ということから始まります。

Excelで請求書を作成し、紙にプリントアウトして郵送しているような作業や、Excelに顧客リストを作成していたり、経費精算や休暇申請などをExcelで作成してやはりプリントアウトして承認者に印鑑をもらっているといったことも多くあるのではないでしょうか?

このような作業をすべてデジタル化していくことがステップ1のデジタイゼーションです。

【ステップ2】デジタル化したデータを利用して業務を自動化する

次にデジタライゼーションとなり、人の手を使わなければ集計業務や、書類の発行などの業務を「ポンッ」とワンクリックで集計→発行→送付まで行うような自動化や、分析データをExcelで複数資料から転記して作っていたような業務を簡素化するなどの効率化となります。

業務を行う際に情報をデジタル化して一か所に集約することで、自動化・効率化のステップへ進むことが可能となります。例えばkintoneを利用して、案件の管理を行ったときに、営業としては見込~契約へ進んだ件数を契約率として計算したり、契約額を入力するようにしておくことで月別売上推移がリアルタイムで表示されたりするようなことになります。

【ステップ3】デジタル化したことによって、今までできなかったことをする

ここまできて初めてDX(デジタルトランスフォーメーション)のステップとなります。

紙の記録だと、例えば「今月何人の申込みがあった?」というデータも数えてみないとわかりません。それが、デジタルデータにすると数える必要もなく見ることができます。そこにお客様の年齢層や職業など詳細を加えることで、自社の特徴を知ることができ、その特徴を生かした新しいサービスを提供する発想も生まれる・・・など、今まで時間がかかるため業務の中でなかなか実現できなかったことを、デジタル化したことによって簡単に実現していけるようになります。

業務効率が上がり、労働時間を短縮することができれば、その余剰時間を利用し、新しい事業展開に着手することも考えられます。

つまり、ステップ3まで進んだことにより、結果として社内の業務効率化や、粗利率アップ、新規顧客開拓など今まで手をつけることができなかったことが実現できます。

ステップ1~ステップ2の業務のデジタル化・自動化をするためのツールとしてkintoneがとても適していると考えていて、その一番大きな理由は「改修・拡張が気軽に行える」ことにあります。

kintoneをどのように利用する?

DXのステップ

kintoneを導入すれば上記の【ステップ1】~【ステップ3】が一気に進む!ということではなく、まずはステップは踏まないといけません。その際に「今はどのステップ中なのか」を経営者や管理責任者が理解しておくことで、ステップ1~3をkintoneを軸にして進めることがスムーズに行えます。

DXはデジタル化した情報を利用して変革し、新しいサービスを提供することになるのですが、その実現のためにはひとつのシステムを使うだけで成果を出すのは難しいものです。

例えば「勤怠管理」をExcelやタイムカードで行っていたものを「勤怠管理専用システム」を導入して従業員は打刻するだけで、残業計算も行える、管理側は人事労務が簡単になったとしても、給与や内訳の残業の推移と売上データを比率計算してみようとすると別でまたデータ入力をする必要があります。

打刻によりデジタル化されたデータを利用して売上データなどにつなげる仕組みを作らないと比較推移を表現することはできません。

そのためにはデータを集約する「箱」が必要になります。kintoneはこの「箱」として利用できることがメリットです。例えば「勤怠管理システム」を利用して打刻したときに、その打刻データをkintoneに連携して集約することも可能です。
案件管理はkintoneで利用することにして売上データが入力されていれば、打刻データから残業時間を計算して支払った総額と売上を月別に並べてグラフにすると、売上と残業時間の相互関係が見える化できます。

ある業務に特化したシステムには、他のシステムのデータを集約させるような機能は持っていないことがほとんどなので、データを集約することを目的としたときにkintoneは適しています。

当然様々なシステムや要素が必要になるため「kintoneがあればすべて解決」とは言いませんが、基本となる「データを集約させる」という点で大きな役割を担うことができます。

DXを進める具体的な手順~基本の構築~

データを集約するとは言っても、むやみにデータを入れればいいということではなく、整理整頓が大事です。会社の業務は同じ業種・業態でも会社によって管理の仕方や流れが違うため、自分の家を整理整頓するような気持ちで取り組む必要があります。

①マスタとなる情報は何?

顧客リストや商品リストなどの企業内データベースとなる情報をIT用語でマスタデータと呼んでいます。先の例でいう勤怠管理の場合はAに従業員情報、Bに就業ルールを設定し、A+Bを最初に設定することで残業時間を自動で計算してくれるようになるため、A,Bは固定情報となり日々変わるものではないですよね。このような情報をマスタデータと考えてもらうとわかりやすいかと思います。

kintoneではアプリを作成することでマスタデータの整理を行うことができます。これは技術的には簡単で、Excelを転用するくらいの感覚で行うことができます。

②固定情報を使いながら日々の入力をするための設定

売上となる案件は1件ごとに積み重なる会社と、1件の契約から継続的に売上となるサブスク的なものなど売上となる形は会社によって違います。自分の会社はどのような形で売上となるのか、売上として計上するタイミングはどこなのか、そして原価は何があるのかを整理して入力できる形を作らなければデータ化されません。

③情報を整理できたら入力する箱を作る

固定となるマスタデータを元にして、日々の入力する箱を作ります。ここでkintoneを利用するためには業務設計と構築という少し専門的な目線が必要になります。自社内で作成することができればそれが一番良いですが、外部のアドバイザーをおくことが近道であることは間違いないです。ポイントは今の流れをそのまま入力するのではなく、整理したデータと同時に行う業務の意味や目的も整理する必要があるからです。

kintoneではここで「業務設計を組み込んだアプリ構築」を行います。今回は手順だけを説明しているので「どのように」という点はまた別の記事で解説していきます。

積み上げたデータを分析・活用する

日々の業務が入力されるようになり、また別のシステムを利用している場合には連携や取り込みによりデータが集約されてくると、今度はそのデータを使って全体の流れを見ることや分析して必要な数字を出すことに意識を向けていきます。経営者は先にこの部分を求めがちですが、ちゃんとステップを踏まないとDX化にはならないため、グッと我慢しましょう。

経営コンサルタントという職業の方々は、会社の数字を見てこのデータ分析を行い、改善するための策を提案できる技術や能力を持っておられますが、自社で日々の業務を入力することにより経営コンサルタントのような高度な知識を持たなくても自社の現状を把握することが可能になります。もちろんその先の分析や策は専門家にアドバイスをもらっていくことがより発展につながりますが、まずは自社内のことは自分たちなりに理解をすることはメリットしかありません。

まとめ

社内DXの失敗

社内のDX化にシステム導入を失敗したことがあるかという調査に87.1%の企業が失敗したことがあると回答しています。システムを導入すれはDX化になるわけではないということです。

kintoneも導入したら、魔法のようにポンっとDX化が実現すること無理ですが、しっかりと地に足つけて社内を改善し、情報をデジタル化することは可能です。そしてその先にデータを活かした改善や売上アップとなる施策を行うことができるようになります。

これからの時代は一つのシステムをいれたらOKではなく、専門的なもの、特化したものは利用しつつ、必要なデータを集約してくるという考え方を持っておくのが大切なことです。

そのデータを集約するシステムとしてkintoneはとても有効的なものになるので、焦らずに取り組んでみてもらいたいと思っています。

伴走ナビ管理人
サイボウズパートナーのペパコミ株式会社で年間100社以上のkintone構築と伴走サポートの案件に携わり、kintoneだけでなくプラグイン設定も数多く経験。システム機能だけではなく、社内業務コンサルとしての目線で中小企業のDX化を推進しています。
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