キントーンの競合サービスを徹底比較!各サービスのメリット・デメリットやサービス選びのポイントを紹介
キントーン(kintone)はひとつのツールでさまざまな業界・業種にとって必要な書類作成やデータ管理を行えるツールです。キントーンは30日間無料で使えることにくわえて多くのプラグインを予算に合わせて選んで使えますが、導入時は他類似サービスを比較しながら選びたい方も多いでしょう。
また、現在キントーンを使用していて、他サービスとの違いを見ながら使用の継続を検討したい方も多いのではないでしょうか。本記事ではキントーンを使用している企業や導入を検討する企業にむけて、サービスの概要やメリット・デメリットにくわえて、各競合サービスの概要や違いも紹介します。
キントーンの概要と市場での評判
キントーンは、プログラミング技術がなくても柔軟に業務プロセスをデジタル化できるツールとして多くの企業から支持を受けています。その拡張性と柔軟性により、市場では高評価を獲得。スタートアップから大手企業に至るまで、幅広い規模のビジネスに適応しているのです。
キントーンの主な機能
キントーンの魅力はさまざまな用途で使える柔軟性と言われています。簡単に書類データを入力するアプリを作成できるのはもちろん、業務で使用するデータの管理や閲覧にくわえてリアルタイムでのコミュニケーションが可能です。
タスク管理や案件管理、交通費や採用活動の進捗も管理できるだけでなく、アプリ間の情報を紐づけることによる一元管理を行い、集約された情報により分析することで社内全体の生産性を大幅に向上することができます。
カスタマイズ性と使い勝手
キントーンは機能のカスタマイズや使い勝手にも定評があります。操作が簡単で直感性が高いため、ITに精通していない企業でも簡単に使いこなせるのが魅力です。
キントーンを販売しているサイボウズだけではなく、様々なメーカーがオプションのようなプラグインを販売しているので、拡張機能としては多岐にわたるものがあります。そのため、自社の業務に合わせたカスタマイズを行うことが可能になり、これまでひとつの部門が負担していた雑務を軽減しつつ、各部門が自己主導で業務プロセスを最適化できます。
SFAとCRMの統合は?
先述の内容を見ると、kintoneは書類作成や案件管理といった社内業務システムに使うことをイメージする方も多いのではないでしょうか。キントーンは専用のプラグインを使って営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)の機能をインストールして一元管理をすることも可能です。プラグインを使わずに標準機能のみで利用できる営業支援パックは1ユーザーあたり月額780円で使用できます。
難しいことをせずに標準機能のみで利用できるSFAやCRM機能を統合し、顧客情報を一元管理することで、営業チームの作業効率が格段に向上し、結果として売上の増加に繋がることでしょう。
キントーンの価格体系
キントーンは月額料金を払って利用するツールで、使用する機能やユーザー数に応じて料金プランを提供しています。また、登録した最初の30日間は無料トライアル期間で使えるため、リスクなしで使い勝手や社内環境との相性を試しながら吟味することも可能です。
さらに、必要に応じたプラグインを追加することで、さらなる機能拡張もできます。各社や部署の業務内容に合わせた使い勝手で使いたい方にもおすすめです。
キントーンのメリット・デメリット
キントーンはDX推進をサポートするツールですが、会社の状況や使い勝手の相性によってはメリット・デメリットを感じることもあります。ここからは、キントーンのメリットとデメリットを紹介します。後述で解説する内容を理解し対策を立てながら、DXを推進を行いましょう。
〈メリット1〉全社で同じフォーマットを使えるため業務の効率化に繋がる
業務で使用する書類を同じフォーマットにすると、情報共有や書類の更新がしやすくなるため、業務効率化に繋がります。様々な企業のDX化のお手伝いをする中で、実際に同じ業務なのに別々のフォーマットを利用しているといったケースは少なくありません。
元は同じExcelフォームだったものを、ローカルで保存している間にバージョンが変わったり、又は使用する課によって独自に項目を追加するなど、気が付くと例えば同じ「経費清算申請」であったとしても、フォーマットが違うことで経理側での確認作業など無駄に時間がかかるということはイメージできるかと思います。
キントーンは、社内の文書やデータベースを標準化して迅速な情報共有を実現するため、複数の部署で行う業務でもスムーズに情報共有を行えるだけではなく、プロセス管理を利用して承認のワークフローを回すことも可能です。
キントーン上で申請をし、上長の承認を得て、経理が清算事務を行うなどすべてキントーン上で完結できるため、大きく業務効率化を実現できます。
〈メリット2〉営業・人事・開発など多岐に渡る業種に適応した機能が使える
キントーンは案件管理や営業管理、人事評価、プロジェクト管理など、さまざまな業務にフィットする多彩な機能を使えます。基本機能が充実しているのはもちろん、プログラミング不要で使えるプラグインはカスタマイズ性が高く、企業の成長に合わせたシステムを選んで使うことが可能です。そのため、キントーンを入れるだけで会社にシステムを選びながら業務の効率化を行えます。
〈デメリット1〉1ユーザー単位で料金が発生する
キントーンの料金体系はユーザー毎に発生するため、社員数が多い企業ではコストが高くなる可能性があります。また必要に応じてプラグインを追加することも少なくありません。
予算の制約を感じることなく、最大限の効果を得るためには、導入前にしっかりとしたコスト計算と予算計画が必要です。
〈デメリット2〉拡張などを含め適正な形がわからない
キントーンはプラグインを追加することでより多くの機能を使用できますが、自社の業務に必要なものを最適解で選択することが難しいことがあります。キントーン自体がノーコードシステムでプログラムコードなしに誰にでも開発できるため、システム構築の専門知識がなくてもアプリ作成を行った結果、使いやすさに欠けていたり、思ったように業務効率化が進まないといったことも発生します。
プラグインは必要な機能を選択するとはいえ、500種類ほどあるプラグインの中から自社にとっての最適解を見つけることは簡単ではありません。他にもコストパフォーマンスを考慮して導入する必要もあります。
キントーンの代わりになるサービスを選ぶコツ
近年DX推進はトレンドとなっています。キントーンはDXを推進するツールのひとつですが、キントーン以外のツールを見比べながら導入ツールを決めたいと考える企業も多いでしょう。ここからはキントーン以外のサービスを選ぶ際に着目すべきポイントを紹介します。
コスト面重視で選ぶ場合:無料期間があり拡張機能が安いものを選ぶ
まず、長く使えるツールを選ぶにあたって、月額費用を見て比べることは非常に大切です。最初は無料で試せるもの、また試用期間後もコストパフォーマンスが高い拡張機能を提供するサービスを選ぶようにしましょう。リソースに余裕がある場合は、一部の部署でいくつかのツールを並行して使い、比較検討するのもおすすめです。
機能面を重視の場合:既存のメイン機能を使用できるものを選ぶ
業務効率化ツールの機能性を見る時は、社内で日常的に使用している機能を提供しているものを選びましょう。使い勝手が現行で使っているツールと同等もしくは機能性を上回るものを見つけることを視野にいれてください。
キントーンのデータを一括移行できるものを選ぶ
キントーンから別のツール、または別のツールからキントーンへの移行を考えている場合は手間なくデータを移行できるサービスを選びましょう。CSV形式にして移行できるものなどを選ぶと、移行プロセスの時間と労力を節約できるため、ビジネスの中断期間を最小限に抑えることができます。
### 迷った方はキントーン+別ツールを併用するのもおすすめ
業務効率化ツールを導入する時は、複数のツールを併用しても問題ありません。キントーンの利点を活かしながら他のツールとの併用を検討することで、よりカスタマイズされたDX環境を構築できるでしょう。複数のツールの長所を組み合わせることで、経費の削減に繋がることもあります。
## キントーンの競合サービス6選
キントーンはカスタマイズ性や機能性、直感的な操作性に定評がありますが、ビジネスのニーズは多種多様です。また、特定の機能にフォーカスしたり、異なる価格体系や使い勝手を求めたりする必要が発生する場合もあります。
以下に、キントーンの競合となり得る6つのサービスを掲載しました。ここからは各サービスの概要を紹介します。
サスケWorks
サスケWorksは、株式会社インターバンクが展開するチーム内でのコミュニケーションとタスク管理に特化したツールです。サスケWorksの強みは、さまざまな機能の表示が分かりやすく直感的に操作・分析できることです。ツール内に登録しているレコード情報の進捗をグラフ化したり、タスクなどをカンバン表示されることが可能。近年多くの人が使っているChatGPTとの連携を行うこともできます。
価格は、30日間無料で登録時は月額費用が5,000〜15,000円かかります。こちらの料金で10IDまで発行して使えるため、スタートアップ企業でも導入しやすいのが魅力です。サスケWorksはキントーンと比較すると、特にチーム内のタスク管理やスケジュール管理ににフォーカスしています。そのため、タスク中心のプロジェクト管理を求める企業におすすめです。
Salesforce
Salesforceは、株式会社セールスフォース・ジャパンが展開しているCRMに特化したプラットフォームです。Salesforceはサービスの問い合わせや営業支援、マーケティング支援ツールなど組み合わせて使えるカスタマイズ性と、独自AIであるEinstein(アインシュタイン)AIとの連携で業務効率を大幅に上げられることを強みとしています。
Salesforceは大手企業が導入をしており、キントーンと比較すると大規模なデータ管理を行うことを得意としているため、事業展開の幅が広い企業におすすめです。月額費用は各製品によって異なりますが、1ユーザーあたりおよそ3,000円、9,600円、19,800円のいずれかで使えます。
Zoho Creator
Zoho Creatorはゾーホージャパン株式会社が展開する。ローコードアプリ開発を行えるツールです。自社に合わせたタスクマネージャーやCRMなどを開発して使用するため、簡単に自社に合わせたツールをカスタマイズして作って使うことができます。
Zoho CreatorはGoogleスプレッドシートやDropboxといった定番の外部ツールとの連携を行えること、またAIによって簡単に不要データや重複データを整理できることを強みとしています。価格は、月960円、2,400円、3,000円と比較的安価なため、個人から企業向けまで幅広いプランが用意されています。
Microsoft PowerApps
Microsoft PowerAppsは、Microsoft社が提供するビジネスアプリケーション作成プラットフォームです。このサービスは、Microsoftアカウントにログインすると、パワーポイントを操作するような感覚で自社に合わせた業務効率化アプリを作成して使用できます。
価格は開発者向けプランは無料、すべての機能を使うためには月額2,500円発生しますが、比較的安価で利用できるのが魅力です。PowerAppsはキントーンと比較すると自身でカスタマイズして使用する必要がありますが、Microsoft365とデータを連携できること、デイリータスクを自動化するツールなどを簡単に作れるのが魅力です。
Mazrica(旧 Senses)
Mazricaは、株式会社マツリカが展開している業務効率化ツールです。Mazricaは顧客や案件、名刺などのビジネスデータの管理に特化しており、データを直感的かつ視覚的に確認することができます。また、意思決定や分析に必要なデータのダッシュボードやレポート化機能にも対応しているため、営業活動を効率化させたい企業に人気です。
月額費用は27,500円からとなりますが、スタートアップ支援プランにも対応。キントーンと比較すると、データの分析と視覚化に特化しているため、営業会社におすすめと言えるでしょう。
AppSuite
AppSuiteは株式会社ネオ・ジャパンが展開する業務効率化ツールです。AppSuiteはローコードアプリの作成を行い使用することで、データ集計や分析といったさまざまな機能を使うことができます。
しかし、ローコードアプリをゼロから作るのが大変と感じる方も多いでしょう。App Suiteは既存のアプリをコピーしてアレンジして使えるため、ローコードアプリの作成が初めての企業にも人気となっています。キントーンと比較的類似しているツールですが、月額費用は1ユーザー400円から使えるため、スタートアップ企業や個人事業主同士で構成されたチームで導入するのもおすすめです。
まとめ|キントーンとの比較時はツールを一つに統一・複数併用も検討を
今回はキントーンの特徴やメリット・デメリットにくわえて、キントーンと比較検討する人が多い定番の業務効率化ツールを紹介しました。DXを進める際は、ツールを一つに統一するか、複数を併用するかが重要な決断点となります。
業務効率化ツールは各ツールの機能と利便性を考慮しつつ、他の競合サービスと比較を行いながら自社に合うものを選ぶことが大切です。今回紹介した内容を参考にしながら、社内のニーズ、予算、将来的なビジョンを総合的に考慮してツールを決めてください。
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