kintoneは新機能が随時追加される!アップデートの確認方法や注意点を解説
kintoneは定期的に新機能が追加されるサービスです。ユーザーのニーズや不具合を踏まえて新機能が実装されます。
この記事ではkintoneの新機能について以下のことを解説します。
- kintoneの機能として新しく追加された実例
- kintoneの機能アップデートがあるかを確認する方法
- kintoneに新機能が追加されるメリット/デメリット
- リリースよりも前にkintoneの新機能を試す方法
最後まで読んでいただくことでkintoneの新機能に関する情報を得ることができます。また、kintone開発を行っている方ならば知っておかなければならない内容も解説しています。
目次
kintoneは随時新機能が追加されるサービス
kintoneは新機能が随時追加されるサービスです。
定期的に新機能が追加されることで、より便利にkintoneを利用することができたり、不便だと思っていた仕様が改善されることがあります。
特にkintoneはクラウドサービスとして提供されるため、特別な操作や更新作業をしなくてもすぐに新機能を試すことができます。
kintoneではユーザーのニーズに応えるためにほぼ毎月アップデートが行われています。
kintoneの運営元であるサイボウズの定期メンテナンス日にkintoneのメンテナンスも行われており、その時に新機能が実装されることが多いようです。
なお、定期メンテナンスがいつ行われるのかはこちらから確認することができます。また、定期メンテナンス日以外にも臨時でメンテナンスが行われることもあります。
直近で追加された新機能5選
新機能としてkintoneに追加された機能にはどのようなものがあるかを知っていただくために、直近で追加された新機能を5つご紹介します。
これらの新機能はユーザーの声や要望をもとにして追加されたものです。
デスクトップ通知機能
2024年3月10日に実施されたアップデートでは、kintoneのデスクトップ通知が利用可能になるアップデートが行われました。
具体的にはWebブラウザでkintoneの画面を開いている際、自分宛の通知を受信するとデスクトップ通知が表示されます。このアップデートにより、kintoneの通知を見逃しにくくなりました。
この機能を利用するためにはkintoneの個人設定>デスクトップ通知を有効に設定します。
元々はデスクトップ版ではkintoneに通知が来ているかどうかはkintoneアプリを確認する必要がありましたが、デスクトップ通知が実装されたことによって、より便利にkintoneを使うことができるようになりました。
関数やフィールドコードの入力候補表示機能
2023年11月12日に実施されたアップデートでは、関数やフィールドコードの入力候補表示機能が実装されました。
これにより、関数やフィールドコードの入力候補が表示されるため、候補を選択しながら入力を進めることができます。
また、計算式入力欄の上部には新しく「関数を挿入する」ボタンと「フィールドコードを挿入する」ボタンが追加されました。
関数名やフィールドコードの詳細を覚えていなくとも、一覧で表示される中から選択することで簡単に挿入できます。
入力候補表示機能は、kintoneを使っている中で必要だと気付く機能ではないでしょうか。
このように、kintoneでは利用している最中で気づいたニーズも拾い上げて、実装されます。
数値の全角入力の対応
2023年10月8日に実施されたアップデートでは、レコード追加・編集画面の数値フィールドが桁区切りのカンマ付き数字や全角数字入力に対応しました。
これまでは、半角数字の入力しか許されていなかったため、他の資料から数値データをコピー&ペーストした時にカンマが入っていたり、全角スペースで入力されていると人力で修正しなければならない手間が発生していました。
しかし、このアップデートで、桁区切り付きの数字や全角数字が入力されても自動的に半角数字に変換されて保存されるようになったため、入力をやり直す必要はなくなりました。
このように、kintoneは、目立つ新機能ではないけれど、あると格段に便利になる機能が定期的に追加される特徴があります。
デザインの刷新
2023年2月12日に実施されたアップデートでは、アプリ設定変更画面が旧デザインから現行のデザインへ移行されました。
デザインが新しくなると同時に、画面パーツやレイアウトの共通化が行われています。これにより、ページごとの差異が少なくなり、より見やすく、そしてより使いやすくなっています。
デザインは使いやすさに直結する部分です。特にkintoneを使い始めたばかりの初学者ならば、この影響はさらに大きくなるはずです。
アプリの設定変更に踏み出すハードルを下げられるようにするなど、kintoneをより身近なものとするための改良が日々なされています。
kintoneのリンクを直接モバイルアプリで開く機能
2022年12月11日に実施されたアップデートでは、kintoneのリンクを直接kintoneモバイルアプリで開ける機能が追加されました。
従来はkintoneのリンクはブラウザで開く必要がありました。ブラウザで開いてしまうと、再度kintoneにログインする必要があったり、kintoneモバイルアプリで操作を続けたい場合、目的のページを一から探さなければなりません。
こういった手間を省くために、kintoneのリンクを直接モバイルアプリで開く機能が実装されています。
まさに痒いところに手が届くような新機能となっています。
今後もkintoneでは定期的にアップデートが実施され、新機能が追加されるはずです。より便利になっていくため、利用を検討している方は追加される新機能が魅力的かどうかを導入の判断材料の一つとしてみるもの良いでしょう。
kintoneの新機能アップデートの確認方法
kintoneは定期的なメンテナンスにより、新機能が随時実装されます。この章では、kintoneの新機能アップデートの確認方法を解説します。
まず初めに、kintoneの新機能は、毎月第2日曜日の午前1時〜午前7時に実施される定期メンテナンスによって追加されます。
定期メンテナンスでは機能のアップデートや仕様変更が行われています。どのようなアップデートが実施されたのかはこちらから確認できます。
また、不具合の修正などの対応をする臨時メンテナンスの情報も必要な方はこちらから詳細をご確認ください。
アップデートの情報はkintoneアプリからも確認することができます。kintoneの画面上部の「?」アイコンをクリックし、[アップデート情報]をクリックしてご確認ください。
kintoneに新機能が追加されるメリット
この章では、kintoneに新機能が追加されることで受けられるメリットについて解説します。
今までできなかったことができるようになる
kintoneに新機能が追加されることにより、今までできなかったことができるようになります。これによって事務処理の時短や効率化を図ることができます。
例えば、関数の入力です。
従来は目的の関数が見つからない場合、Webやkintoneのドキュメントで調べる必要がありました。しかし、新機能の「入力候補機能」が追加されたことによって簡単に目的の関数を探すことができるようになっています。
このように、今までできなかったことができるようになったことによって、より効率的にkintoneを利用することが可能となります。
よりニーズに合った機能が実装できる
新機能の追加によって、ニーズにあった機能がより手軽に実装できるメリットがあります。
例えば、kintoneの関数はいい例です。実は、数値の桁を丸めるROUND関数は2020年2月までは存在しませんでした。
つまり、数値の桁を丸めたい時、その処理を別な方法で実装するか、数値を入力する際に人力でケアしなければならなかったということです。
しかし、新機能アップデートによってROUND関数が追加されたため、この煩わしさから解放されることとなりました。
このように、新機能が追加されることで、よりニーズにあった機能が簡単に実装できるようになります。
操作の効率化で時間短縮につながる
kintoneの新機能アップデートでは、デザインやUIが変更されることがあります。この変更は“操作の効率化”を目指して行われるものでもあるため、アップデート後はより快適にkintoneを使うことができるようになります。
もちろん、新デザインへの慣れは必要となるため、最初は扱いやすくなったと感じられないかもしれませんが、操作するうちに自然と慣れてくるでしょう。
新デザインでkintoneの操作が効率化されることによって、事務作業にかかる時間を短縮することができます。
kintoneに新機能が追加されるデメリット
kintoneに新機能が追加されることで便利になるのは間違いありませんが、一方でやらなければいけないことも増えます。
この章ではkintoneに新機能が追加されるデメリットを2点解説します。
新機能に関する情報を入手する必要がある
kintoneの新機能を使いこなすためには、新機能に関する情報を入手する必要があります。
kintoneはクラウドサービスであるため、基本的には何も対応しなくても最新の機能が実装された状態で利用できます。
しかし、アップデート前までのデザインや操作感に慣れていた場合、アップデートでの変更に違和感を覚えてしまうことも考えられます。
kintoneの新機能アップデートに置いていかれないように、新機能に関する情報は定期的に入手するようにしましょう。
今まで使えていたシステムに影響が出る可能性がある
kintoneのアップデートで仕様変更されたことにより、今まで使えていたシステムに影響が出る可能性は十分に考えられます。
もしも新機能アップデートの影響でシステムに不具合が出てしまった場合、修正を行う必要があります。これはkintoneの標準的な機能だけでなく、プラグインに対しても同様のことが言えます。
ただし、「アップデートによって従来の機能が正しく使えなくなった」という現象はkintone特有の問題ではなく、他のシステムでも一般的に起こることです。
アップデートのたびに都度修正しなければならないことを欠点として捉えすぎて、kintoneを利用しないという選択肢を選ぶのは時期尚早ですので一度立ち止まって考えてみましょう。
kintoneの代理店なら新機能を常にチェックしておくべき
kintone開発代行やkintoneに関するコンサルティングを行なっている代理店の方であれば、新機能の情報を常にチェックすることは必須です。
その理由は以下の通りです。
- 顧客から新機能に関する問い合わせが来るかもしれないから
- 新機能を活用することでより柔軟で頑強なkintoneアプリを作ることができるから
- 新機能によって従来の機能が動作しなくなる問題に対処しなければならないから
このように、顧客からの問い合わせに適切に回答するための材料となったり、kintoneアプリの開発をする際に必要な情報となる可能性があります。
また、これまで動いていたkintoneアプリが急に動かなくなったという問い合わせが来た場合、その原因の一つは新機能のリリースであるかもしれません。
kintoneの代理店は、世間からはkintoneのプロフェッショナルであると認識されることが普通です。
「知らなかった」となると、不信感を抱かれることも考えられます。そのため、kintoneの代理店であれば、kintoneの新機能に関する情報を逐一入手して、常に高品質なサービスを提供することを心がけましょう。
実は、kintoneの新機能は先行して知ることができます。その方法については以降の章で解説します。
代理店がkintoneの新機能を先行して知るメリット
kintoneの代理店が新機能を先行して知るメリットについて3点解説します。
他社との競争優位性を生み出すことができる
kintoneの代理店は他社よりも優れているサービスを提供することで、競争優位性を生み出すことができ、継続的に利益をあげられます。
kintoneの新機能に関する情報をいち早くキャッチして、これまでにない便利なkintoneアプリを実装することで、他社とは違う魅力になります。
また、最新の情報に敏感なkintone代理店だということを顧客にアピールすることができるため、継続的な受注に貢献するかもしれません。
今まで工数がかかっていた仕様を簡単に実装できる
これまで実装に時間がかかっていた機能でも、新機能がリリースされたことによって簡単に素早く実装できるようになる可能性があります。
開発の仕事を多く請け負うためには、開発にかける時間をなるべく短くして、効率化を図ることが重要です。
知っていればもっと早くから時短できたのに…と後の祭りにならないようにするためにも、kintoneの新機能に関する情報は先行して入手するようにしましょう。
従来のシステムに不具合が出ないかを検証できる
新機能について先行して知ることで、新機能が従来のシステムに不具合を起こすものでないかを検証することができます。
顧客が利用しているkintoneアプリの中には、少しでも使えない時間が発生すると多大な被害を被る重要な役割を果たしているものがあるかもしれません。
もしもこの重要な役割を果たすアプリが一時でも使えなくなってしまうと、その責任を問われてしまうかもしれません。
このようなkintoneアプリが使えなくなるといったトラブルを未然に防ぐためにも、新しい情報は素早くキャッチして不具合が出ないことを確認しておきましょう。
事前に対策を練っておくことで顧客との信頼も失うことなく、有利にkintone代理店ビジネスを進めることができます。
kintoneの新機能を先行して知る方法
リリースされる前の新機能を先行して知る方法が存在します。
kintoneアプリの管理や開発を任されている方は、事前にこの機能を使って、新機能が追加されたとしても現行のシステムが正しく動作することを必ず確認するようにしましょう。
kintoneの新機能を先行して知るためには、kintone画面上部の「設定メニューを表示する」(歯車)アイコンをクリックし、[kintoneシステム管理]を開きます。
ここで「新機能の有効/無効の切り替え」を有効に切り替えることにより、リリース前の新機能を試すことができるようになります。
kintoneに欲しい機能をサイボウズ社に直接依頼することもできる
kintoneでは欲しい機能を運営元のサイボウズ社に直接リクエストすることができます。
リクエストできることとして以下のようなことがあります。
- 新しい関数を追加して欲しい
- 操作画面が使いづらいので改善してほしい
- 〇〇の機能があると便利なので実装してほしい
- 不具合があるので修正してほしい
実際にはもっと具体的に伝わるように記述する必要があります。
依頼はこちらのリンク先のフォームから行うことができます。「気に入っている」のか「不満がある」のか「アイディア」のかを選択してコメントを入力してください。
ただし、このフォームに入力したからといって必ず実装されるわけではないことに注意が必要です。サイボウズ社のkintone開発チームが受け取り、内部で検討がなされたうえで反映されるかどうかは決まります。
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kintoneは多機能で強力なツールですが、独学で使いこなせるようになるためにはどうしても時間がかかってしまいます。また、kintone開発をビジネスとして行っていくためにはプロレベルの知識と開発スキルを身につける必要があります。
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kintone開発/運用をビジネスとして行いたいと考えておられる代理店の方はぜひ一度伴走ナビにご相談ください!
まとめ:kintoneは新機能でますます便利になる!
この記事ではkintoneの新機能に関する情報を細かくお伝えしてきました。
kintoneは定期的なアップデートによって新機能が追加されるクラウドサービスです。過去にはデスクトップ通知が受け取れる機能の追加やデータの入力に関する改良、デザインの刷新が行われています。
新機能が追加されることでますます便利に使えるようになりますが、一方で、現行のシステムに不具合が発生する可能性もあります。
kintoneの代理店を行われている方は特に新機能に関する情報を定期的に収集し、他社との競争優位性を保ったり、現行のシステムに不具合が出ないかを確認するようにしましょう。
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